平板の一次元定常伝熱計算

計算ツール

一次元平板における定常状態での熱流束を計算します。
表面1および表面2の境界条件は「空気の自然対流+輻射」「熱伝達率指定」「表面温度指定」から選択可能です。
「空気の自然対流+輻射」を選択すると概算式を用いて熱伝達率を自動計算します。強制対流や水冷などには対応していないためその場合は熱伝達率を直接指定してください。

平板の条件
板厚
d
熱伝導率
k
表面1の条件
雰囲気温度
T1
放射率
ε1
空気の自然対流+輻射(熱伝達率の自動計算)
熱伝達率指定
h1
表面温度指定
Ts1
表面2の条件
雰囲気温度
T2
放射率
ε2
空気の自然対流+輻射(熱伝達率の自動計算)
熱伝達率指定
h2
表面温度指定
Ts2
計算結果
表面温度
Ts1
表面温度
Ts2
熱通過率
K
熱流束
q
有効数字

※「空気の自然対流+輻射」を選択した場合、雰囲気温度と放射率を計算に使用します。
※「熱伝達率指定」を選択した場合、雰囲気温度を計算に使用します。熱伝達率は対流伝熱と輻射伝熱を合わせた値を入力してください。
※「表面温度指定」を選択した場合、雰囲気温度と放射率は計算に使用しません。

計算式

平板を挟んだ流体間の熱流束は次式で計算されます。
$$q=K(T_1-T_2)$$
\(q\):熱流束 [W/m2]  \(K\):熱通過率 [W/m2K]
\(T_1\):流体1の温度 [℃]  \(T_2\):流体2の温度 [℃]

熱通過率は次式で計算されます。
$$K=\frac{1}{\displaystyle\frac{1}{h_1}+\frac{d}{k}+\frac{1}{h_2}}$$
\(h_1\):流体1と平板との熱伝達率 [W/m2K]
\(h_2\):流体2と平板との熱伝達率 [W/m2K]
\(k\):平板の熱伝導率 [W/mK]  \(d\):平板の厚さ [m]

平板の表面温度は次式で計算されます。
$$T_{s1}=T_1-\frac{q}{h_1}, T_{s2}=T_2+\frac{q}{h_2}$$
\(T_{s1}\):流体1側の平板の表面温度 [℃]
\(T_{s2}\):流体2側の平板の表面温度 [℃]

空気の自然対流および輻射による熱伝達率は次式で計算しています。(雰囲気温度>平板温度の場合)
$$h=h_c+h_r$$
$$h_c=2.6\cdot (T-T_s)^\frac{1}{4}$$
$$\displaystyle h_r=\epsilon \cdot \sigma\cdot \frac{(T+273.15)^4-(T_s+273.15)^4}{T_a-T_s}$$
\(h_c\):自然対流の熱伝達率 [W/m2K]  \(h_r\):輻射の熱伝達率 [W/m2K]
\(T\):雰囲気温度 [℃]  \(T_s\):平板の表面温度 [℃]
\(\epsilon\):平板表面の放射率 [-]
\(\sigma\):ステファンボルツマン定数 [W/m2k4](=5.670374419×10-8)

本計算ツールではまず平板の表面温度を適当な値で仮定し、熱伝達率の計算、熱通過率の計算、熱流束の計算を行います。
その後、熱流束をもとに平板の表面温度を計算し、再び熱通過率、熱流束の計算を行います。
上記を値が収束するまで繰り返しています。

参考文献・URL


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