風がない場合の放熱量

平板からの放熱量を計算します。平板の周りに外部からの風はなく、平板の表面温度と雰囲気温度との差から生じる自然対流と、輻射による放熱をそれぞれ概算して合計します。

面の向き
雰囲気温度
Ta
表面温度
Ts
放射率
ε
表面積
A
輻射による放熱量
Qr
自然対流による放熱量
Qc
合計放熱量
Q
有効数字

放熱量は輻射による放熱量と対流による放熱量の合計で計算されます。
$$Q=Q_r+Q_c$$
\(Q\):放熱量合計 [W]
\(Q_r\):輻射による放熱量 [W]
\(Q_c\):対流による放熱量 [W]

輻射による放熱量はステファンボルツマンの法則から次式で計算されます。
$$Q_r=\epsilon \sigma \left\{(T_s+273.15)^4- (T_a+273.15)^4 \right\}A$$

自然対流による放熱量は平板の向きに応じた以下の簡易式で計算しています。(Ts>Taの場合)
 放熱面が水平上向きの場合:  \(Q_c=3.3 (T_s-T_a)^{1.25} A\)
 放熱面が水平下向きの場合:  \(Q_c=1.7 (T_s-T_a)^{1.25} A\)
 放熱面が垂直の場合:     \(Q_c=2.6 (T_s-T_a)^{1.25} A\)

\(\sigma \):ステファンボルツマン定数(≒\(5.67\times 10^{-8}\)) [W/m2K4]
\(\epsilon\):平板の放射率 [-]
\(T_s\):平板の表面温度 [℃]
\(T_a\):雰囲気温度 [℃]
\(A\):平板の表面積 [m2]

参考:一般財団法人 省エネルギーセンター. 省エネルギー手帳, 2010


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